多数のご応募ありがとうございました!!
通常の審査に加えて4ページで面白さを伝える特別プログラム「ツカミだけでもOK」を実施!! 入選2本・期待賞1本・特別部門賞2本を選出!!


戦後十数年を経た日本。ミッション系高校に転校してきた在日コリアンの少年・星一は、とある生きづらさを抱える生徒・アキと出会う。異なる傷をもつふたりが共に光を探し出す、祈りのような物語。
マイノリティ同士だからと言って、分かり合えるわけではない。戦後が舞台なのに、提示される問題がまるで現代社会そのもの。考えさせられるテーマで面白かった。最後に向けてどうすれば読者の気持ちを盛り上げられるかを意識しながら次回作に取り組むことを期待する。


日本一クソ客の多いコンビニ「カルマート歪ヶ丘店」。店の惨状を見かねて救いの手を差し伸べるべく、菩薩ちゃんが顕現するのだった。 しかし、菩薩ちゃんのキャパをはるかに超えるクレーマーばかりで…!?
作品に没入させるまでのスピードや方法のキャッチ―さが秀逸。P5までで主人公の菩薩ちゃんは「悟りを求めるものだが悟れない」というコンセプトを笑いながら瞬時に理解できる。その後もテンポよく並んだギャグについニヤリとしてしまう。
ただ、序盤の盛り上がりに対し尻すぼみな印象を受けたので最後まで楽しめる作りを意識されたい。


「おしっこを漏らしながらディズニーランドに行きたいと泣き喚く主人公」という導入にインパクトがあった。
一方で自殺志願者の青年の心情がわかりづらく、伝えたい内容がぼやけてしまっていた。掴みの強さを活かしつつ、目指す着地点を見失わないように情報整理を心がけてほしい。


6Pで「殺人犯の獄中妊娠」「妊娠中は死刑にならない」という謎と事実が端的に提示され、それを知るのが被害者遺族であることで感情移入もしやすいし、物語の方向性が見えてくるので続きが読みたくなる。拘置所の見せ方や被害者遺族の登場のさせ方など細かい漫画的な演出を突き詰められればさらに没入感を高められる。


女の幽霊たちに付きまとわれている霊媒体質の男の子と、彼を見守る女の子。しかし彼女も実は幽霊で……?という導入の4ページ。タイトルと合わせて「幽霊にモテる男の子を巡って、ライバルの幽霊を蹴落としていく物語」をやるということが伝わり、読者の期待を煽ることに成功している。